のんびりナマケモノと守られた森

動物

深いジャングルの森、そこには、のんびりやかな生活を送る一匹のナマケモノが住んでいました。
そのナマケモノの名前は「モコ」です。
モコは、他の動物のように急がず、天然のリズムでこの世界を過ごしていました。

日々、モコはのんびりと木にぶら付き、食事をしたり、睡眠を取ったりしていました。
それは一見、古の別に変化のない生活のように見えましたが、幽らかに大切な意味が隱されていました。

ある日、森のすみに住む鳥のターカーが、モコのもとに飛んできてこんな話をしました。
「モコ、たいへんだよ。森の近くには大きな橋を作ろうとしている人間がいるんだ。この森が壊れちゃうかもしれないんだ。」

モコはゆっくりと頭を振り、目を注いました。
しかし、すぐに驚きも懇も見せず、言いました。
「それは大変なことだ。けれど、とりあえずゆっくり考えよう。どうすれば森を守ることができるか。」

この話を聞いた他の動物たちは、モコの不動の姿勢を不思議に思いました。
「もっと動くべきだ」「すぐに何かをした方がいい」と言われましたが、モコは自分のペースを守り通しました。

その夜、モコは静かに森を見上げ、月光の中で思いをめぐらせました。
「すぐに行動することがいつも正しいわけではない。森は変化し続ける。ただ、それを一番良い形に持っていくためには、知恵が必要だ。」

次の朝、モコは森のすべての動物を集めました。
そしてゆっくりと言いました。
「わたしたちには協力が必要です。森を守るためには、なぜ人間が橋を作ろうとしているのかを理解しなければなりません。そのために、誰かが人間と話してみるべきです。」

動物たちはざわつきましたが、最終的に、モコの言葉に納得しました。
そして人間と相談するために、モコ自身が代表となることになりました。

モコは橋の建設現場にいき、人間たちに森の重要性を伝えました。
そのゆっくりとした言葉と態度は、人間たちに深い印象を与えました。
最終的に、人間は森を守りながら、橋を作る方法を探すことに同意しました。

この事件は、森の動物たちに、穏やかな力でも変化をもたらすことができることを示しました。
それ以降、モコのことを話すとき、森の動物たちは気長にして、一緒に問題に向き合う大切さを学びました。