プロレス界に名を馳せる覆面レスラー、レイ・ファントム。
その素顔を知る者はごくわずか。
彼は驚異的な身体能力と華麗な空中殺法で観客を魅了し、「リングの亡霊」とも呼ばれていた。
だが、ここ最近の試合では、かつての輝きを失いかけていた。
そんな中、新たな刺客が現れる。
その名も「ブラック・デスペラード」。
強靭な肉体と破壊的なパワーを誇り、デビューからわずか半年で無敗を誇るモンスターだった。
彼はリング上でマイクを握り、高らかに宣言する。
「レイ・ファントム、お前の時代は終わった。俺が新たな王となる!」
この挑発に会場は騒然となる。
レイ・ファントムは静かにリングに立ち上がり、ブラック・デスペラードを見つめた。
観客の歓声の中、彼は小さく頷く。
そして、その場を後にするのだった。
レイ・ファントムとブラック・デスペラードの一戦は、タイトルマッチとして正式に決定された。
ファンの期待が高まる中、試合当日が訪れる。
試合開始のゴングが鳴ると、ブラック・デスペラードは圧倒的なパワーでレイ・ファントムを攻め立てた。
これまで経験したことのない猛攻に、レイ・ファントムは苦戦を強いられる。
そして、ブラック・デスペラードの必殺技「ダーク・クラッシュ」が炸裂。
レイ・ファントムはマットに沈み、無念の3カウントを聞くこととなる。
敗北に打ちひしがれるレイ・ファントム。
しかし、彼は諦めなかった。
彼を長年支え続けてきた師匠・エル・ドラゴンが語りかける。
「お前はまだ終わっていない。己を見つめ直せ。そして、リングに帰ってこい。」
その言葉に奮い立つレイ・ファントムは、かつての自分を取り戻すため、過酷なトレーニングに身を投じるのだった。
数ヶ月後、レイ・ファントムは復活を果たし、ブラック・デスペラードへの再挑戦を宣言。
タイトルマッチが再び決定される。
試合開始直後から、レイ・ファントムは以前とは別人のような動きを見せた。
ブラック・デスペラードのパワーを巧みにかわし、徐々に流れを引き寄せる。
そして、満を持して必殺技「ゴースト・フライト」を繰り出した。
「これが俺の魂だ!!」
ブラック・デスペラードはマットに沈み、カウント3が響く。
会場は大歓声に包まれた。
レイ・ファントムは再び王者の座に返り咲いたのだった。
試合後、レイ・ファントムはブラック・デスペラードに手を差し伸べる。
しばしの沈黙の後、ブラック・デスペラードはその手を握り返した。
「お前は本物の王だ。しかし、次は俺が勝つ。」
そう言い残し、ブラック・デスペラードはリングを後にした。
こうして、新たなライバルとの戦いを予感させながら、レイ・ファントムの伝説は続くのだった——。