モルモットと私

動物

わたしの名前は玲子。
東京の片隅にある小さなアパートで一人暮らしをしている普通のOLだ。
会社とアパートを往復する毎日。
そんな退屈な日常に、ある日突然、心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになった。
「何か変化が欲しい。何か、心を癒してくれる存在が欲しい」その時、ふと子供の頃のことを思い出した。
小学生の時、学校の飼育小屋にいたモルモット。
彼らのつぶらな瞳やふわふわの毛並み、そして手のひらに収まるその愛らしい姿に、毎日心を癒されていたことを思い出した。
「そうだ、モルモットを飼おう」ペットショップに向かうと、そこには様々な種類のモルモットがいた。
白や茶色、黒の斑点模様の子たちが、それぞれのケージの中でちょこちょこと動き回っている。
そんな中、一匹の茶色のモルモットが私の目を引いた。
「この子にしよう」その子は他の子たちよりも少しおっとりしていて、じっとこちらを見つめていた。
その瞳に引き込まれるようにして、私は彼を選んだ。
名前は「モモ」と名付けた。
モモはすぐに私の生活の一部となった。
朝起きると、まずはモモのケージを確認する。
夜中に動き回っていたのか、少し眠そうな顔をしている彼を見て微笑む。
出勤前に新鮮な野菜を与え、水を替え、撫でてから家を出る。
仕事が終わり、疲れた体でアパートに帰ると、モモがケージの中から待っていてくれる。
その姿を見るだけで、一日の疲れがすっと消えていくのだ。
「ただいま、モモ」そんな風に声をかけると、モモはピョンピョンと跳ね回りながら喜んでくれる。
その仕草が愛おしくてたまらない。
ある日、会社で大きなプロジェクトが失敗し、上司から厳しい叱責を受けた。
心が折れそうになりながら家に帰ると、モモがいつも通りの無邪気な姿で迎えてくれた。
「ただいま、モモ…」その日は疲れ果てていた私は、ケージの前に座り込んで泣いてしまった。
モモはそんな私の顔を見上げて、ピューピューと優しい鳴き声を上げた。
その音に励まされるようにして、私は少しずつ元気を取り戻していった。
モモと過ごす日々が続く中、ふと「モモに友達を作ってあげたい」と思うようになった。
再びペットショップに行き、今度は白と黒の斑点模様のモルモットを迎え入れた。
名前は「リン」と名付けた。モモとリンはすぐに仲良くなり、一緒に遊び回る姿を見ていると、私も嬉しくなった。
彼らが楽しそうにしているのを見ているだけで、心が温かくなるのだ。
モモとリンと過ごすうちに、私の生活はどんどん明るくなっていった。
朝起きるのが楽しみになり、仕事から帰るのが待ち遠しくなった。
彼らが私の心を癒し、支えてくれていることを実感する毎日だった。
そんなある日、リンがお腹を大きくしていることに気づいた。
どうやら、モモとの間に子供ができたようだった。
少し不安と期待が入り混じる中、私は彼らを見守り続けた。
そしてついに、リンが元気な赤ちゃんモルモットを産んだ。
その瞬間、私は喜びと感動で胸がいっぱいになった。
小さな命が新たに誕生し、我が家に新たな活気がもたらされた。
モモ、リン、そして彼らの子供たちと共に過ごす毎日は、私にとってかけがえのない宝物となった。
彼らの存在が、私の心を満たし、孤独を癒してくれる。
これからも、この愛しいモルモットたちと共に、幸せな日々を過ごしていきたいと心から願っている。
彼らとの日々が、私にとって何よりの支えであり、喜びなのだ。
モルモットが大好きな私は、これからも彼らと共に、笑顔の絶えない日々を送っていく。